「3」という数字に縛られている話
3
僕は中学生の頃から「3」という数字にかなり囚われている。
学生の頃から悩みが絶えなかった。
「今日、ああいう言い方しちゃったけど、嫌われたかな?」
「俺、教室を変な空気にしたかな」
「みんな実は俺のことを嫌いなのではないか?」
等々根拠のない不安と、ずっと戦っていた。
これではラチがあかないということで、
僕は「悩みを考えるのは3回まで」と決めた。
1回目の「悩みを考えるタイム」は学校に行く前、2回目は帰宅後
3回目は「お風呂」
悩みを考えるタイムの終了のお知らせは、自分の後頭部をおもいっきし
叩く。頭の中から外へ、悩みを飛び出させるというイメージだ。
最近知ったのだが、この方法は案外間違っていなく、昔読んだ心理学の本に
思考とは「癖」で切り替えるには「きっかけ」を与えることが必要だと書いてあった。
野球選手が靴紐を結んで、試合モードに切り替えたりするのと同じだ。
イチローが毎日カレーを食べる「癖付け」のようなものなのかもしれないが、
生憎中学生の僕には365日分のカレールーを持ち合わせていなく
自分の後頭部をぶっ叩くことしか出来なかった。
一度、頭の前の部分を叩いたところ、「悩み」が頭の中に突き刺さって
永遠と悩まなければならない気がしたので、後頭部から叩くことにした。
やり続けていると、案外うまくいってかなり一日が楽になった。
「3」の名残
「3」という数字が脳にこびりついてしまったことで、今もそれが落ちない。
未だに悩みを考えていいのは3回まで。「4」という数字にかなりマイナスなイメージを持っているので、4回目の「悩みを考えるタイム」にはどうやったって突入できないのも、よくできている。と、中学時代の「僕」に感心した。
一番「3」に頭を侵されていた頃
この頃は、統合失調症らしき兆候が見られていたので、僕は余計「3」に侵された。
(統合失調症の頃の話はこちらで。↓↓↓比較的ポップにまとめてます。)
鍵を閉めたか確認していいのも3回まで。
ガスの元栓を3回まで。
何もかも3回まで。
「癖」とは恐ろしいもので、大学生時代は何をやるのも「3回」やらないと
気が済まなくなってきた。
2回鍵が閉まっているのを確認しても、3回鍵が閉まっているのを確認しないと、鍵が閉まっていないと思っていた。
何もかも「3回」やっていたので、外出しようと決めてから
①「二階のロフト、リビング、トイレ、風呂の電気の確認✖︎3セット」
②「ガスの確認✖︎3セット」
③「鍵の確認✖︎3セット」
をしなければならいので15分はかかった。
1番僕が嫌っだのは、やっとの思いで外に出ることができ、
鍵の確認に入る時、3回目のチェックで
「本当に閉まっている?」という疑念が生まれしまう、時である。
これが起きてしまうと僕はとても困ってしまう。
「4回目」の鍵の確認はできないからである。
そこで僕が今まで培ってきた、「癖」のコンボが発動する。
「4回目の鍵チェックが生まれてしまう」
↓
「悩み」となる
↓
後頭部を叩いてリセット
↓
①「二階のロフト、リビング、トイレ、風呂の電気の確認✖︎3セット」へ戻る
②「ガスの確認✖︎3セット」
↓
③「鍵の確認✖︎3セット」を失敗
↓
「4回目の鍵チェックが生まれてしまう」
↓
「悩み」となる
↓
後頭部を叩いてリセット
↓
①「二階のロフト、リビング、トイレ、風呂の電気の確認✖︎3セット」へ戻る
②「ガスの確認✖︎3セット」
↓
③「鍵の確認✖︎3セット」を成功
↓
外出成功!!!!
と言ったアルゴリズムで無事外出することが出来ていたのである。
助けてくれる時もある「3」
「3」が助けてくれる時もある。
僕は考えてはいけないことを、考えたくなる癖があり(皆あると思う)
それが顕著に出るのが、エロいことを考えている時である。
そんな時「3」が助けてくれる。
大学生の時、淫夢を見た時のこと。
夢の中で、意識ははっきりしていた。僕の上に跨り、腰を振る女がいた。
「これは夢だ。」と気づいたと同時に
「この快感は現実で誰かにいれられてる可能性がある」と思ったほどの
心地よさが僕を包んだ。
しかし顔がのっぺらぼうであった。すぐさま、自分で顔を考えなくては勿体無いと思った時、考えてはいけないことを考えたくなってきたので。
「1回目の顔チェンジ」は 男友達の顔になった。
友人が俺に腰を振りまくるもんだから、これは良く無いと
急いで
「2回目の顔チェンジ」
すると、幼い頃、僕に良くでんろく豆をくれた、母方のおばあちゃんの顔になってしまった。やっば!!
チャンスはあと、1回。3回目で美女の顔に!!
だけど、変な顔も考えたい!!うわ!!!フィニッシュしてしまう!!
母方のおばあちゃんの顔ではイケない!!とにかく顔を変えなくては!!
と「3回目の顔チェンジ」で腰を振る女体の顔は僕の顔になり
そのまま夢精してしまったのだ。
3回切り替えるという「癖」がなかったら、危うく、
1番夢精してはイケない人で、夢精してしまうところだったのだ。
父方ならまだしも。
今も「3」の癖は多少あるが、だいぶマシになったと思う。
〜終わり〜
〜終わり〜
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