昨日バイト先で起こした完全犯罪の話。

15時30分

僕は病院の中のコンビニでバイトしている。

これは昨日の話。うちのお店は17時00分に閉店。

事件が起きたのは15時30分。

胸ポケットに「1000円」が入ってるのがわかった。

よく僕は、財布にお金を入れず、ポケットにお金を入れることがたくさん

あるため自分のものかと思った。

しかし、ふと「レジのお金だったらどうしよう」。と思った。

僕はおっちょこちょいなのと、意識がないところで行動している時があるので、

その可能性もなくはない感じがした。でも流石にそれはないだろとも思った。

レジから1000円を無意識に抜く

より

記憶のない自分の1000円が胸ポケットに入っている可能性が高いからだ。

 

そんなことを思いながら、胸ポケットから出した1000円を眺めているところを

バイト先のNさんが見ていた。僕は何故か咄嗟に隠してしまった。

 

17時00分

精算の時間。

ここでレジの中のお金がマイナス1000円だったら、僕の胸ポケットに入っている1000円がレジのお金であることは確定。

理由を説明して、1000円を返そうと考えていた。

精算をしてみると金額は

 

「マイナス1500円。」

 

マイナス1500円ってなんだよ。

僕のバイト先では、16時頃に

次の日にレジを開始する分だけの金額を、レジから抜く通称「ニーゴー」という作業がある。

ここでミスって17時の精算の時、レジからマイナスが出てしまうことはよくある。

それかな?と思った。

どうやったて、自分がレジからお金を無意識にでもポケットに入れることが

考えられなかったからだ。それよりも、1万円のお釣りを渡し間違えて、お客さんに1000円多く返してしまった確率の方が高いと考えた。

 

「自分の1000円かもしれないのに返したくない」

「レジから抜くわけがない」

「仮に俺が無意識にでも抜いてたら窃盗罪なのか?」

「ってか15時30分に胸ポケットから不思議そうな顔で、1000を出しているところをNさんに見られている。俺がパクったと思われているのではないか」

「おれは売れないアマチュア芸人。めちゃくちゃ金がないことはバイト先全員が知っている。おれがパクったと思われてるかも知れない」

 

等の考えが頭の中を錯綜していた。

 

 

17時30

バイト先の人達が1000円を捜索し始めた。

一度落ち着くためにトイレに行った。

トイレから帰ってきたら、「ニーゴー」という作業のミスで500円が見つかったと聞いた。

これでレジのお金はマイナス1000円となった。

 

「やば。やっぱ、この1000円バイト先の1000円なのかな。

でもなんて言えばいいんだ。俺ですらこの1000円が、何故俺の胸ポケットに入っているか分からない。」

 

「胸ポケット1000円入ってました。」

 

なんて言える訳がない。というよりも時間が経ちすぎた。

マイナス1000円が出てから、30分は経過している。

こんなに時間が経過すると「盗んだものの、怖くなって返した。」っていう感じになってしまう。

 

どうしようかと、軽くパニックになっていながらも、

俺は

 

「なんで1000円ないんだろ〜〜。」

と口走っていた。

 

18時00分

病院から出た。モヤモヤした。

帰り道、なんとなくもう一度胸ポケットをみたら、

1000円と一緒にレシートがあった。そのレシートにお預かり「1000円」と書いてあった。

全て合点がいってしまっった。

 

 

事件の真相

僕はバイト先の前でタバコを吸いながら、

「皆さんにお集まり頂いたのは他でもありません。先程起きました、「1000円札窃盗事件」の犯人はこの中にいます。」

的な気分で、推理を始めた。

自分が追い詰められていくのがわかった。

 

 

俺探偵「落合さん。あなたは普段お客さんからお金を支払ったら、お客さんがその場を立ち去るまでお金をそのままにしておきますよね。違いますか?」

 

俺「は、はい。そうです。」

 

俺探偵「そして課長に以前「お客様からお預かりしたお金をレジの上に一回おきなさい。」と怒られた。

そして今日課長が偶然お店に来ていて、あなたのレジを打つ姿を見ていた。

あなたは課長に怒られるのが嫌で、

「客から預かったお金をレジ上に置く」という全く身体に馴染んでいないという行為をした。

 

俺「はい。そうですけど、それと今回の事件は何ら関わりがないですよ」

 

俺探偵「その1000円。もう一度見せてください。レシートより小さく折りたたんであります。

あなたはレシートを捨てる時、一回胸ポケットにしまいこむという癖がありますよね。」

 

俺「だからそれと今回の事件は全く関係のない話だ!!何度言った」

 

俺探偵「あるんですよ。大いに。」

 

俺「!????」

 

俺探偵「お客さんが受け取らなかったレシートを一時的に置いておく場所と、

お金を一時的に置いておく場所が一致しているんです。

つまりは、小さく折りたたんで渡された1000円札を、あなたはレジに置いた。

そしてその上にレシートを重ねてしまった。あなたは気づかずにレシートと一緒に1000円札を胸に入れてしまったのですよ。

これはあなた自身も気がつかない完全犯罪だったのです」

 

疑念は晴れないまま

僕は心が折れた。

あまりに色んなことが重なりすぎて、他の店員にこの長さの説明をすることは出来ない。

もう盗んだ言い訳をしているようにしか聞こえない。

ひとまず、店員全員の携帯に電話をし

凄いかいつまんだ説明をした。

「1000円札僕が持ってました。レシートを胸に入れる癖がありまして。胸に10000円冊があるのは気づいてたんですけど、店のものだとは思わなくて」

 

レシートを胸に入れる癖

 

というワードのうさんくささが凄かった。

 

今日1000円を返しにいった。

「上の人には今回限りは言いません。次何かあったら、疑われますからね」

と、盗んだお前に今回限りのチャンスをやる。

的なニュアンスだった。

 

明日からバイト行きずれ〜〜〜〜〜

 

写真はその1000円とレシート。

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